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献詠短歌6月優秀作品
2011-06-15
宮崎神宮献詠短歌会6月の優秀作品をご紹介いたします。
6月兼題「浜木綿」 選者 堀家博子
天 ふるさとの汀偲ぶか浜木綿はわが庭先にひそと香れり 熊本市 松山 浩一
(評)「庭の傍へ」の解釈は無理・・と引いた辞書に「わき」:「まわり」という意味もある
(評)「庭の傍へ」の解釈は無理・・と引いた辞書に「わき」:「まわり」という意味もある
ので選んだが、「わが庭先に」とでも表現したい。故里が海近くの作者。浜木綿
を擬人化して詠んでいて、その香りに故里に思いを馳せている心情がさりげな
く出ている。
地 浜木綿のまだ咲き残る一ツ葉浜海に向かひて息深く吸ふ 宮崎市 和田 洋子
(評)大株となり海べに多い浜木綿も、夏の盛りを過ぎた初秋の頃か。一首に一ツ
(評)大株となり海べに多い浜木綿も、夏の盛りを過ぎた初秋の頃か。一首に一ツ
葉浜という固有名詞が効いてリズムよく表現できた。下の句の作者の動作も風
景に溶け込んでいて感じ良い作品。
人 箒目の清く残れる氏神に浜木綿の花今咲きそむる 倉敷市 萩原 紫文
(評)「氏神」は「鎮守の神」「産土神」だろう。上の句、朝のすがしい情景にに加えて
咲きそめた浜木綿の花に眼を止めた作者。浜木綿の花は咲き始めこそ株の
すがた、花の形、香りも魅力的である。
この他にも多数の作品が寄せられております。
尚、7月の兼題は、「海」です。興味のある方は、ご連絡下さい。
また6月13日には第23回献詠短歌会歌会が開催されました。
その時の献詠祭朗詠歌をご紹介いたします。
父に通ふ藤原先生のみちびきに歌詠みてわが三十年あり 堀家博子
高きには風の通ふか泰山木香り豊かな花仰ぎ見る 友枝清子
宮崎神宮献詠短歌会 担当須田