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献詠短歌8月優秀作品
2011-08-20
宮崎神宮献詠短歌会8月の優秀作品をご紹介いたします。
 
8月兼題「蝉」  選者 堀家博子
 
天  蝉の声かき消しJALの下りてゆく受験期の孫今年帰らず  宮崎市 小池 洋子
 
    (評)日頃は空港に離着陸する飛行機の騒音になやまされる作者だろう。うるさいほ
      どの蝉の声を掻き消す飛行機のジエット音を描写しての表現がうまい。受験を
      控えた孫に思いを馳せてこの夏の寂しさを吐露。否定の結句は強すぎるという
      意見もあるが「今年帰らず受験期の孫は」と倒置法にする方法もある。
  
地  蝉の声かぶさる如き峡の道少し湿りし落葉踏み行く     宮崎市 友枝 清子
 
  (評)「かぶさる如き峡の道」と独自の表現をして蝉の声を捉えたのは成功だろう。
   リズムよく簡潔に詠んでいて、湿った落葉の峡の道をゆく作者が見えてくるよう
   だ。耐えがたい暑さをさけて峡のみちをゆく作者。
  
人  ルソン島に戦死せし君を思ひつつ蝉時雨れ聞く今日終戦日 倉敷市 萩原紫文
 
  (評)八月に入ると広島、長崎の原爆被災の記念式典が報道され、十五日は終戦
     の日。今高齢となった人々それぞれに戦争の記憶は生々しく蘇ってくる。手馴
     れた作品と思うが、蝉時雨に戦争を、敗戦を回想し、戦死した友を偲ぶという
     静かな雰囲気が無駄なく詠まれている。

この他にも多数の作品が寄せられております。
 
尚、9月の兼題は、「風」です。興味のある方は、ご連絡下さい。
 
宮崎神宮献詠短歌会 担当 須田
宮﨑神宮
〒880-0053
宮崎県宮崎市神宮2丁目4-1
TEL.0985-27-4004
FAX.0985-27-4030
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