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献詠短歌会5月優秀作品
2012-06-06
宮崎神宮献詠短歌会5月の優秀作品をご紹介いたします。

5月兼題「燕」  選者 堀家博子
 
天 リハビリを始めし母の車椅子押しつつ見上げるつばめ飛ぶ空
                                                      倉敷市 萩原 節子
(評)一首に沢山の物語が籠められながらも、味わいながら読んでみると煩くない
のは、リズムよく、状況が無駄なく纏められているからである。労りながら車椅子を
押す作者が・・娘を頼りにして会話する母が・・見えてくるようだ。自由に空を飛び交
う燕に呼びかけたいような心の裡までが見えてくる。
 
地 軒下の巣を乗り出してえさを待つ燕のひなの鳴き声明るし
                                                       宮崎市 川口 末子
(評)軒下の燕の巣に関心を持って見守る作者。雛の様子を「巣を乗り出して餌を待つ」
と雛の動きを具体的に捉えて詠んだのがいい。最近、鴇の雛が育つ様をテレビで
見るが、巣立ちまでの親鳥の大変さを思い知らされた。おなかをすかせて鳴く子燕
もさぞ可愛いことだろう。結句の「明るし」に今少し工夫が欲しい。
 
人 再訪の夢断ちがたし若き日の槍・燕の岩がねの道
                                                      熊本市 松山 浩一
(評)題詠「燕」に北アルプスの高峰、槍ヶ岳や燕岳を登った若い日がまざまざと蘇えっ
て来た作者は日頃からもう一度あの感激をと憧れ夢みているという。初句に「再訪
の夢断ちがたし」と据えたのが、一首の願望を十分に表現できている。「燕」と「燕
岳」ではイメージが違うが、「燕」の文字から詠んでいて惹かれる一首と思った。

この他にも多数の作品が寄せられております。
 
尚、6月の兼題は、「合歓(ねむ)」です。興味のある方は、ご連絡下さい。
 
宮崎神宮献詠短歌会 担当 須田
宮﨑神宮
〒880-0053
宮崎県宮崎市神宮2丁目4-1
TEL.0985-27-4004
FAX.0985-27-4030
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