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理想と現実
2014-05-02
昨日ワイドショーを見ていたら、とある話題が。
『山の日制定』
???
その意義については「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」。
山歩きしやすいお盆休み周辺ということで8月11日が選ばれ、
今国会で成立し、2年後の2016年から施行されるとのことでした。
何となく違和感・・・
祝日とは古来の伝統や歴史を伝える大切な日であります。
昭和23年に定められた「国民の祝日に関する法案」(平成17年改正)にも
「美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに
国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを『国民の祝日』と名づける」
とあります。
「海の日があるから、山の日もあっていいではないか」との声も。
しかしながら、海の日は明治天皇の東北・北海道巡幸の際に、横浜港にご安着された
7月20日を「海の日記念日」として定めたことに由来します。
山の日は・・・???
なんらかの意義がある日を選定していただきたかったと思います。
そもそも必要なのですかね???
日本には多くの山があり、国土の約66%は森林であります。
姥ヶ嶽神社(宮崎市鏡洲 双石山鎮座) ※詳細はこちら
大なり小なり多くの山には神社が鎮座し、その神社にとって最も重要なお祭りは
「例祭」であり、特にこの日には氏子が集い、山の恩恵に感謝申し上げ、祈りが
捧げてこられました。
鈴嶽神社(日南市大窪 男鈴山鎮座) ※詳細はこちら
「山の日」が制定されずとも、古来より全国各地にその日はあるのだと考えます。
さらにはゴールデンウィークの休みを、別日に振り返る休日の分散化の話題も。
これにより経済効果は云々とのこと。
ハッピーマンデ-の影響、さらにこのことでこれまで大切にされてきた祝日の意義が
薄れゆくのは目に見えている気が致します。
斯く言う神社の例祭についても、本来の日ではなく氏子さん等の都合も考慮して
それに近い土日に斎行されている事が多いのも事実です。
宮崎神宮の御神幸祭(神武さま)も、以前は10月26日が例祭、27日から4日間の
祭典でしたが、現在では例祭日は10月26日と変わりませんが、神武さまは10月
26日の次の土日の2日間となっています・・・
お祭りの理想は「人を集める」ではなく「人が集まる」ことです。
理想と現実の板挟みになり、なかなか難しいものです。
世の中の流れもあるでしょうが、祝祭日、神社のお祭りの日等の本来の意義だけは
決して忘れてはならず、しっかりと伝え教化していきたいと思います。
若い女性に御神幸祭のことを話してみました。
「土日で人がいっぱい集まる方が賑やかでいいですよね~」
教化の道は永くなりそうです・・・