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「もの」を大切にする心
2011-03-18
「美あかし」(過去の宮崎神宮社報)を見ていたら、この様な文章がありました。
 
     「もの」を大切にする心  (昭和13年7月1日発行「美あかし」より)
 
物資総動員。一枚の紙、一片の布も粗末にしてはならないと今や国民全体が緊張した。
戦争の生んだよい結果の一つだ。
 
しかし、一枚の紙、一片の布切も粗末にできないという、粗末にしては相済まないという気持、又その本当の意味が透徹しなければ、一朝戦争の済んだ時には、みんなこの緊張を忘れてしまうだろう。それであってはならない。
 
~中略~
 
物はどこから授かってくるか、誰のものであるか、われらは大所高所よりこれを考え、
これを達観せねばならぬ。
 
先ずこれを横の関係に於て考えると、凡そわれらの周囲にある程の「もの」は、ことごとく外界から得て来たものだ。人間の作ったものもあろうし、動植物その他の自然から得たものもある。人間の約束による代償と称するものを支払っているか或は何等か別の関係によって得たかの別はあるが、それは唯ほんの一つの手段に過ぎず、結局はこの社会この自然から与えられ、又お借りしているに過ぎないのだ。
 
次にこれを縦の関係に於いて考えて見ても、それは一つとして自分或いは自己の時代だけによって作り出したものとてはない。自分の祖先から伝えられたものであるか、民族の祖先から伝与されたものであるか、乃至は民族の祖先の智、祖先の学問の上に出現して来たものであるかいづれかである。
 
一片の紙、一粒の米粟、凡そ一品一物としてこのいづれかに無関係にわれに与えられたものとてはない。これを思いこれを考える時、われらはどの様な些細なものをも粗略に扱うことは出来ない。
 
われらはこれを思い、これを念じつつ、物資の徹底的愛護、節約をなさねばならぬ。これを軽んずる様な事があっては世間に対しても祖先に対しても誠に相済まぬ事である。
資源愛護物資節約の本当の精神はここにあると思う。
 
現在、東日本では大震災の影響で停電、断水、生活物資不足等の大変な状況に
あります。
 
時代は変われど心は変わりません。
 
改めて「もの」に対して考えてみてはいかがでしょうか・・・
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